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■현대 일본 도시주택/2000~

One Nine

by protocooperation 2015. 10. 16.

敷地周辺には、木造家屋と迷路状の網街路による街並みが広がっている。幸いなことに、周辺住環境は良好であり、狭くはあるが三方道路に囲まれて敷地は独立していた。

この賃貸集合住宅は9住戸と6台の駐車場という規模で計画されたため、スモールスケールの街並みに対して、比較的大きなサイズの建築が立ち上がることになり、慎重な配慮が必要であった。そこで、この計画ではシンボル性の強い敷地の潜在力を生かして、都市的スケールをもった建築を挿入することにより、街並みの骨格形成への参加をテーマとした。建物の全休構成は、3タイプの住戸を1ユニットとして扱い、直行階段をこのユニットで挟むシステムにしたが、同時に、この階段はユニット間のバッファーゾーンとして隣戸からのストレス防止に機能している。また、集住環境の快適性を左右する各住戸へのアクセスは、できるだけ個別になるよう計画した。下階の住戸は西側街路から直接アクセスできる個別の玄関を設け、上階へは階段から2住戸だけにアクセスできるようにした。

一方、各住戸間の断面は1ユニット3層の各階を横断して構成されている。3階住戸ではバルコニーをリビング中央に集約して中庭としたが、この中庭を通して自然光が下層のメゾネット住戸に注ぐようにして、天に突き抜けた内部空間を構成した。

一般に、集合住宅では住戸へのアクセスとリビングの開放方向との交錯を避けることから、建物の表情が両側で著しく異なり、表裏の乖離が発生しやすい。この結果、アクセス側は外部廊下による水平線で、また開放側は階数と住戸数による格子状のアーティキュレーションによって、半ば自動的にファサードが決定されている。この一般的な手法を準用すると、一軒家を1ユニットとした街並みのスケールと集合のアナロジーをそのまま建物構成に置換するかたちとなり、街並みと不用意なシンクロを起こす結果になるのが危惧された。そこで建築形態をプリミティブに扱い、ファサードを2層に分節して大きなスケール感をもつ建築とした。

外観からは、基壇の上にキャンティレバーで大きく跳ね出したボリュームを載せたこの建築を、3階建て9住戸の集合住宅と認識することは困難であり、機能が引き起こす建築表現との直接的関係を見直している。

外壁は、一部がパンチンクの連続折れ雨戸となっている。朝晩の雨戸の開閉や、蛍火のようにパンチングから漏れてくる無数の光により、住民の生活のニュアンスを建築の微妙な変化に映して街に語りかける。そんな建築の表情があってもよいと思った。

(岩本弘光)